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OpenSSL による PKCS #12 形式の操作方法

1. はじめに

PKCS #12 は IIS の SSLサーバ証明書のバックアップ・エクスポート等に用いられる、秘密鍵と証明書を 1つのファイルに格納する形式です。
OpenSSL を用いて PKCS #12 形式のファイルを操作することにより、SSLサーバ証明書と秘密鍵をIIS とその他の Web サーバの間でやりとりすることができます。

2. PKCS #12 形式のファイルから SSLサーバ証明書と秘密鍵を取り出す

以下、ファイル名はお客様の環境に合わせ読み換えてご参照ください。

  1. 下記コマンドで、PKCS #12 ファイル sample.p12 から秘密鍵を取り出し、暗号化せずに sample.key に保存します。
    注:ここでは、秘密鍵を暗号化せずに保存します。サーバ機再起動時などに Apache をスムースに起動させるためです。ファイルのパーミッションにお気をつけください。
    セキュリティーに問題を感ぜられる場合には、秘密鍵を暗号化して保存してください。ただし、サーバの起動時にパスフレーズを答えられないと Apache が起動しませんのでご注意ください。

    $ openssl pkcs12 -in sample.p12 -nocerts -nodes -out sample.key

    ※保存した sample.key ファイルをそのままご使用できない場合、
    “-----BEGIN RSA PRIVATE KEY-----”の行から“-----END RSA PRIVATE KEY-----”
    までの行をハイフンを含めてご使用ください。

  2. 下記コマンドで、PKCS #12 ファイル sample.p12 から SSLサーバ証明書を取り出し、sample.crt に保存します。

    $ openssl pkcs12 -in sample.p12 -clcerts -nokeys -out sample.crt

    ※保存した sample.crt ファイルをそのままご使用できない場合、
    “-----BEGIN CERTIFICATE-----”の行から“-----END CERTIFICATE-----”
    までの行をハイフンを含めてご使用ください。

  3. 下記コマンドで、PKCS #12 ファイル sample.pfx から中間 CA 証明書を取り出し、sample.ca-bundle に保存します。
    (中間 CA 証明書が無い場合、sample.ca-bundle は空ファイルになります)

    $ openssl pkcs12 -in sample.pfx -cacerts -nokeys -out sample.ca-bundle

    ※保存した sample.ca-bundle ファイルをそのままご使用できない場合、
    “-----BEGIN CERTIFICATE-----”の行から“-----END CERTIFICATE-----”
    までの行をハイフンを含めてご使用ください。

3. SSLサーバ証明書・中間 CA 証明書・秘密鍵から PKCS #12 形式のファイルを作る

以下、ファイル名はお客様の環境に合わせ読み換えてご参照ください。

  1. 下記コマンドで、SSLサーバ証明書 sample.crt と秘密鍵 sample.key から PKCS #12 ファイル sample.pfx を作成します。

    $ openssl pkcs12 -export -in sample.crt -inkey sample.key -out sample.pfx

  2. 下記コマンドで、SSLサーバ証明書 sample.crt、秘密鍵 sample.key と中間 CA 証明書 sample.ca-bundle から PKCS #12 ファイル sample.pfx を作成します。

    $ openssl pkcs12 -export -in sample.crt -inkey sample.key -certfile sample.ca-bundle -out sample.pfx

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